■修徳商事 (株) ワイン事業部
モルドバワインの歴史は古く、5千年前には造られていたとされています。ローマ時代に王侯貴族の飲み物として広がり、このころからヨーロッパの王室で愛飲されてきました。
■モルドバワインについて
世界最古のワイン「モルドバワイン」をご存知ですか? ワインといえば、フランスやイタリア、スペインなどを思いうかべる方も多いのではないでしょうか。実はその起源となっているのが東欧のモルドバ。英国王室御用達でもあるモルドバワインの魅力をご紹介しましょう。
東ヨーロッパのモルドバ共和国は、ルーマニアとウクライナにはさまれています。フランスのブルゴーニュとほぼ同緯度にあり、ブドウ生育期の気温は穏やか。
豊富な日照量によって光合成が十分おこなわれるため、モルドバワインはすっきりとした酸味のやさしい味わいになります。テーブルワインから英国王室御用達のものまで、幅広いシーンで愛されるワインです。
■モルドバワインの歴史
モルドバワインの歴史は古く、5千年前には造られていたとされています。ローマ時代に王侯貴族の飲み物として広がり、このころからヨーロッパの王室で愛飲されてきました。19世紀初めには現在の土着品種の栽培を開始。
19世紀後半病害によって多くの畑が全滅しましたが、フランスの品種を輸入して国際的な品種の栽培をスタートし、旧ソビエト連邦一番のワイン大国に発展。旧ソ連のアルコール禁止令で危ぶまれましたが、1991年旧ソ連から独立後ワイン産業を再スタートしました。
現在では、ヨーロッパだけでなく北米やアジアと輸出を拡大し、国際的品評会でも高い評価を得ています。
■生産と特徴
モルドバのブドウ畑は、肥沃な土壌のため化学肥料を使用しない自然な土壌で栽培しています。気温の日変化・年変化が大きい大陸性気候で、初夏や10月の葡萄収穫後に集中して雨が降るのも特徴的。地形は大半がなだらかな丘陵地帯で、そばには大きな川が流れ水流に恵まれています。
なだらかな傾斜地と粘土質の土壌、そして夏と冬の寒暖差を緩和する黒海からの風が、フルーティーな香りと芳醇な味わいのワインを造ります。モルドバの料理も和食に近いやさしい味わいが多く、日本人に親しみやすいワインです。
■品種と製造法
ワインには、「土着品種」といわれるその土地の自然環境に適合して生まれる品種があります。現在のモルドバでは在来の品種はわずかしか残っていません。モルドバの土壌で人々に大切に守られてきた貴重な品種です。それぞれのブドウの特徴を女性に例えて付けられた名前が多いのも、愛されている証ですね。
ぶどうを潰す→木製の樽に入れる→放置する→ワインが出来る。数千年前からこの方法です。従って、ぶどうが悪いとワインは出来ません。良し悪しは、「ビンテージチャート」で、確認します。出来るまで、白ワインでも1年。赤だと2年以上掛かります。毎年、飲んでみて良くなったら、瓶詰めして出荷します。更に良くなりそうでしたら、そのまま長く放置します。
毎年、ぶどうの出来によって、ワイン品質が違います。ぶどうが悪い場合、ワインは出来ませんから、廃棄されてしまいます。樽ごとに、品質が若干違います。アルコール度数が、中々高くなりにくい。(天然の糖分のみ)瓶詰めした後も、少しづつ熟成が進みますから、毎年味が変化(大抵の場合は良くなる)します。生産年と瓶詰めの年代が違います。
■一般ワインについて
ぶどうを潰す→ステンレスのタンク入れる→人工のワイン酵母と糖分(砂糖等)を入れる→撹拌しながら温度を上げる→ワインができる世の中に「造り手」と言われる人が居ますが、これは上記の「温度」「糖分」などを調整する人の事です。白ワインで1ヶ月、赤でも3ヶ月で出来上がります。
高く売るために、出来たワインを木製の樽に入れて、価値を上げる場合もあります。
一般ワインの特徴
近年、95%以上のワインはこの方法です。100%ワインになりますし、直ぐ売れるのでコストが安い。調整をするので、同一品質の物が出来ます。毎年、同じ物が出来ます。瓶詰め後は、熟成が進みません。近年「ビンテージチャート」がなくなって来ているのは、これらのワインばかりなったからです。